内山保は内田百閒の書生として一緒に生活していて、その思い出を書いたのが『百鬼園先生と私』だが、ほほう、そんな人だったのね、とまあまあ面白かったのだが、まあそんなところだろうと読み流していたのだが、最後の「小びとのおじさん」の章に来てがぜん面白くなった。それは版画家の谷中安規について書いたものだった。タニナカアンキは、ほんとうはタニナカヤスノリというらしいが、みんなアンキ、アンキと呼んでいた。全部紹介したいが、いくつかの会話文だけ抜き書きしてみる。
内山保は内田百閒の書生として一緒に生活していて、その思い出を書いたのが『百鬼園先生と私』だが、ほほう、そんな人だったのね、とまあまあ面白かったのだが、まあそんなところだろうと読み流していたのだが、最後の「小びとのおじさん」の章に来てがぜん面白くなった。それは版画家の谷中安規について書いたものだった。タニナカアンキは、ほんとうはタニナカヤスノリというらしいが、みんなアンキ、アンキと呼んでいた。全部紹介したいが、いくつかの会話文だけ抜き書きしてみる。