HEAT
吉岡まさみ アメリカのネオ・ダダの作家ロバート・ラウシェンバーグに「消されたデ・クーニング」という小さい作品がある。 ラウシェンバーグは若いときに自分の作品を消しゴムで消すという作品を作っていた。ドローイングや文字などを消しゴムで消すのだ。作業を続けているうちに、「なんか違うな」と感じた。自分の作品を消しただけでは作品にはならない。もっと有名な作家の作品を消さないとダメだ。当時ラウシェンバーグは28歳、まだまだ駆け出しであった。彼は、デ・クーニングの作品を消そうと考えたらしい。そのときウィレム・デ・クーニングは抽象表現主義の大御所で、49歳だった。ラウシェンバーグはデ・クーニングの自宅を訪ねて…