どんどん焼
どんどん焼き 吉岡 まさみ 池波正太郎の『食卓の情景』を読んでいたら、どんどん焼が出てきた。どんどん焼?懐かしい。池波正太郎も懐かしいらしい。 「いわゆる[お好み焼]であるが、われわれ東京の下町に生れ育ったものにとって、この[どんどん焼]ほど郷愁をさそうものはない。」 読み進んでいくと、あれ?どうも東京のどんどん焼と山形のどんどん焼はかなり違ったものであることがわかる。一言でいうと、山形のどんどん焼は、東京のどんどん焼を極限まで貧乏にしたものだ。東京のどんどん焼はというと 「昭和初期から十年代にかけて、東京の下町のところどころに出ていた屋台の[どんどん焼]というものは、いまのお好み焼のごとく、…